最高気温が35℃の昨日の草取り。もっと気温が高くなる真夏の炎天下での草取りもできているのに、ジャガイモの収穫と合わせた昨日の草取りの過酷さは最近の除草ではトップクラス。
ただ好きだから庭に出る、そうでなかったらこんな辛い作業はやっていられません。
ただ好きだから庭に出る
真夏日になった昨日の実家の草取りは、気温の変化に体がついていないからでしょうか。めったになく過酷なものになりました。作業が終わって着替えをした7時にはもうヨロヨロ、ボロボロ、フラフラの三重苦です。
そのうえ昨日はジャガイモの掘り出しもしましたから、たいした広さもない除草区画に一日がかりです。
恐ろしいのは熱中症。ラクダと呼ばれてほとんど水を飲まないわたしでさえ、作業を20分おきに中断して水を飲み続けました。
こんな姿で熱中症で倒れて病院に運ばれたくない!頭の中にあるのはそれだけです。
着古したというには見栄を張りすぎなくらいのボロボロの服でいつも草取りをしているのですから。
最近ではこの作業姿もさらにバージョンアップして、大きなマスクで顔を隠して帽子の下から白いタオルを垂らし、長くつに入り込んだ土で足が汚れないように靴下を二重に履いています。さらに、首の後ろやウインドブレーカーの下にはタオルで巻いた保冷剤。
この姿のまま熱中症で倒れて、土の上を這いつくばったドロドロの状態で点滴なんかしたくないです!
ああ、それにしても見苦しすぎます。
年末のガラパーティーの雑踏の中にいたり、船上パーティで海に向かって空気銃を撃ったりしていたわたし、競馬場のマーキーで帽子と長い手袋でシャンパンを飲んでいた一昔前のわたしはどこに行ってしまったのでしょうか?
いやいや、それは長い人生でのほんの一コマ。実際のところ人生の99.9%はドロドロ、ヨレヨレ、ボロボロだったのです。だから見かけなんて本当のところ気にしていません。
ただ好きだから庭に出ているのです。でも、熱中症で倒れてこの姿のまま搬送されるのは、女性としてあんまりじゃないですか。これだけはマジ勘弁してもらいたいものです。
実家の庭、2022年6月25日
草取り
さて、本日の草取りは緑肥用のクローバーが生えている一画です。クローバーの種を蒔いた時点での脳内イメージは、広がったクローバーの花が風に揺れ、ミツバチがぶんぶんと羽音を奏でてモンシロチョウがふわふわと舞う美しい光景でした。
でも現実はそう甘くはない!
クローバーの隙間から雑草が顔を出し、憎きドクダミまで大きな顔をしているうえに、枯れたカモミールの残骸の上をツタがうねうねと横切っています。いやむしろ、ツタ畑と言った方が正解でしょう。
成敗!クローバーも少しだけ残して緑肥用に転用します。

ビフォー
ビーツやジャガイモ、クローバーが確かにあるのですが、何が何だか分からない状態です

アフター
奥に見える緑のかたまりが残したクローバー
ジャガイモとビーツも収穫して跡地を除草しました
収穫
掘り上げたジャガイモは除草の間に土の上に転がして乾かしてから、おひとり様の弟に分けた残りを家に持ち帰ります。インカのめざめはやっぱり小さい。作るたびに、スーパーで売っているインカが高くても仕方ないよねぇ、と思います。これ、とってもおいしいけれど、絶対に収益率が低いです!
こうした家庭菜園のジャガイモの収穫で気をつけなければならないことは、小さなジャガイモの扱いです。小さなジャガイモには天然毒素のソラニンやチャコニンが多く含まれているそうです。家庭菜園で栽培したジャガイモを食べての食中毒が毎年起こっているとのこと。
なので、収穫したジャガイモは処分前提の小さなジャガイモとスーパーで見かけるサイズのジャガイモ、許容範囲の小さなジャガイモの3種類のサイズに選別します。実はこの作業、選別しているうちに段々と許容範囲が広くなってしまいます。
だって、一生懸命に土を作って無農薬有機栽培で育てているジャガイモです。
小さくたって、処分なんかしたくな~いっ!!
かといって、家庭菜園で作ったジャガイモで食中毒なんて赤っ恥もかきたくない。
この選別作業、ハムレット並みの苦しみと言えるでしょう。
では、そんな欲と世間体に揺れながらの選別をすり抜けた許容範囲の小さなジャガイモは、どうやって食べたらいいのでしょうか。
小さなまま素揚げして食べたいところですが、炭水化物を多く含む素材を高温で調理すると、発がんの引き金になるアクリルアミドが作られるなんてことも言われています。
な、なんと!茹でろってことでしょうか?揚げたポテトを食べるなってことですか?
数少ない人生の喜びをわたしから奪うというのですか?
もう、こういう知識はこれ以上知りたくないです。お若い方からどうぞの気持ちです。すでにいいお歳なんだから、好きに生きさせてくれっ!好きに食べさせてくれ、です。
はい!素揚げにしま~す!

これらはわたし的にはスーパーで売られているサイズ
6月の花
花壇ではブッドレアやアーティチョーク、フェンネルが開花し、アガパンサスのつぼみも膨らんできました。いつの間にか庭に居ついていたコスモスのピンクや白い花がゆらゆら風に揺れています。
もうバラたちは終わっているというのに、なぜかスタンダードローズだけが息を吹き返したように満開です。

ブッドレア

アーティチョーク

フェンネル

アガパンサス

コスモスとスタンダードローズ
暑さに強い長崎ラベンダーもどうにか咲いていてくれています。剪定してあげても夏の暑さで蒸れてまうのか、10年以上残っていてくれるラベンダーはこれだけです。ラベンダーとはなかなか仲良くできません。


木陰でひっそりと咲くアジサイとヒペリカム

宿根カスミソウと桔梗

ベルガモットとカラミンサ
雨以外は水も撒いていない庭なのに、毎年顔を出してくれる宿根草たちとフラッと庭にやってきては子孫を残してくれる一年草。お日様と雨や風、小さな虫たち、そして植物の世界はなんて不思議な力にあふれているのでしょう。
ただ精一杯生きるだけでいい。何も成し遂げなくてもいい。庭に出ていると、いつもそんなふうに思うのです。